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サウナでめまい・気分が悪い…そのときの対処と予防のコツ
気分が悪くなったら、「あと少し」と我慢せず、すぐ動くことが大切です。いざというときに慌てないよう、手順と考え方を先に確認しておきましょう。
ご注意: サウナは体に負担がかかります。心臓・血圧・持病のある方、妊娠中の方、飲酒後・発熱時・極度の疲労時などは、利用前に医師へ相談し、無理をしないでください。この記事は一般的な情報で、医療上の助言ではありません。温度などの数値は目安で、施設により異なります。
まずやること(自分が気分が悪くなったとき)
- すぐにサウナ室や水風呂から出る。手すりや壁につかまり、ゆっくり動く。「もう少しで時間だから」と粘らない
- 涼しい場所で、座るか横になる。床が濡れて滑りやすいので、転倒しない場所を選ぶ。頭がふらつくときは、座るより横になるほうが安全なことが多い
- 近くの人やスタッフに、気分が悪いと伝える。ひとりで耐えない。声が出にくいときは、手を挙げる、非常ボタンを押すなど、どんな方法でもよい
- 意識がはっきりして、飲み込める状態になったら、水分を少しずつ取る。一気に大量に飲まない
- 症状が落ち着くまで、サウナ室にも水風呂にも戻らない。その日はもう入らないと決めるのが無難
ここで大切なのは、「冷やせば何とかなる」と考えて水風呂へ向かわないことです。ふらつく状態での水風呂への移動は、転倒や、急な温度変化による負担につながるおそれがあります。まず座る、横になる、人を呼ぶ、が先です。
なぜ、めまいや気分の悪さが起こるのか
原因は一つではなく、いくつかが重なることがよくあります。ここでは一般的に言われている仕組みを、断定を避けて整理します。症状の原因は人によって違い、ここに書いたとおりとは限りません。
| 感じる症状 | 考えられる要因の例 | まず取る行動 |
|---|---|---|
| 立ち上がったときのふらつき・目の前が暗くなる | 暑さで血管が広がり、立ち上がった瞬間に頭への血流が一時的に不足しやすい。脱水も重なると起こりやすい | その場でしゃがむか座る。落ち着くまで動かない |
| 頭がぼんやりする・ふわふわする | 体温の上昇、脱水、睡眠不足、空腹や満腹など | サウナ室から出て、涼しい場所で休む |
| 吐き気・むかつき | 体温の上昇、脱水、食後すぐや飲酒後の利用、急な温度変化 | 横になる。無理に飲食しない。続くならスタッフに伝える |
| 動悸・胸の違和感 | 暑さと水風呂による心拍や血圧の変化。心臓や血圧に持病がある場合は特に注意が必要 | すぐに出て安静にし、胸の痛みや息苦しさがあれば人を呼ぶ |
| 頭痛 | 脱水、のぼせ、冷えと温まりの繰り返しなど | 水分を少しずつ取り、休む。強い頭痛やしびれがあれば人を呼ぶ |
| 手足のしびれ・つっぱり感 | 過度な呼吸、脱水、水風呂での冷えなど | 落ち着いてゆっくり呼吸する。ろれつが回らない、片側が動かないなどは救急対応 |
上の表は、症状の見分け方を示すものではありません。同じ症状でも、軽い脱水の場合もあれば、すぐに医療を受けるべき場合もあります。自分で原因を決めつけず、症状が強いときや、いつもと違うと感じるときは、人に知らせるのが基本です。
救急車を呼ぶ目安と、周囲の人が倒れたときの動き方
次のような状態は、様子を見ずに、スタッフへ知らせ、119番への連絡を検討する場面です。
- 呼びかけに反応しない、意識がもうろうとしている、受け答えがちぐはぐ
- けいれんがある
- 胸の痛み、締めつけられる感じ、強い息苦しさがある
- ろれつが回らない、片側の手足が動かない、顔がゆがむ、など普段と明らかに違う
- 嘔吐が続く、休んでも症状が改善しない、むしろ悪化している
- 水分を取れない、立てないほどの強い症状が続く
判断に迷うときは、呼ぶほうを選ぶのが安全です。「大げさかもしれない」という遠慮が、対応の遅れになることがあります。
他の利用者が倒れているのを見つけたら、次の順で動きます。以下は一般的な手順で、施設の指示がある場合はそちらを優先してください。
- 大きな声で呼びかけ、肩を軽くたたいて反応を見る
- 近くの人に、スタッフを呼ぶこと、非常ボタンを押すことを頼む。自分ひとりで抱えない
- 安全に動かせるなら、サウナ室の外の涼しい場所へ運ぶ。無理に持ち上げず、複数人で支える。自分も滑って転ばないよう注意する
- 反応がなく、呼吸がないか普段どおりでない場合は、胸骨圧迫(心臓マッサージ)を始め、AED(自動体外式除細動器)が近くにあれば持ってきてもらう。施設のスタッフや119番の指示に従う
施設によっては、非常ボタンの位置や、AEDの設置場所が掲示されています。入る前に、非常ボタンの位置を一度見ておくと、いざというときに役立ちます。
消費者庁の事故情報から見えること
消費者庁は、2024年6月に「サウナ浴での事故に注意」という注意喚起を公表しています。事故情報データバンクに登録された、サウナ浴に関する事故情報(2024年4月末時点)の内容は次のとおりです。
- 登録件数は78件、受傷者数は82人。2014〜2021年度は年平均で約4件、2022年度以降は各年度10件
- 受傷内容は、やけどが31件、切り傷・擦り傷等が24件、骨折・打撲が14件。この3つで約9割(受傷内容が不明の2人を除く)
- 受傷者の年齢は、40〜59歳が28人、60〜79歳が25人。年齢不明の11人を除くと、この2区分で約7割
- 40歳未満は、やけどや切り傷・擦り傷などの外傷がほとんど。40歳以上は、外傷に加えて、めまい・意識障害や循環器障害も見られる
この数字は、事故情報として登録されたものの集計で、サウナを利用した人全体の中での発生率を示すものではありません。それでも、転倒、やけど、急な動きによる事故が多く、40歳以上ではめまいや意識障害も報告されていることは、予防を考えるうえで参考になります。同じ資料は、サウナ室の出入りで急な動きを避けること、温度に体を徐々に慣らすこと、体調に合わせて無理のない利用をすること、異変を感じたらすぐ周囲や従業員に知らせることを、注意点として挙げています。
事故全体の傾向は、サウナの事故で多いことでも整理しています。
起こしにくくする予防(場面別)
| 場面 | 気をつけること | 理由の考え方 |
|---|---|---|
| 入る前 | 睡眠不足、飲酒後、発熱、満腹や極端な空腹の日は避ける。水分補給を済ませておく | 体の余裕が少ない状態で温度の負担がかかると、症状が出やすいと考えられるため |
| サウナ室 | 時間を延ばさない。熱いと感じたら予定より早くても出る。慣れるまでは、温度が高めの上段より下段に座る | 上段ほど熱く、体温が上がりやすい。「時間」より「その瞬間の体の感覚」を優先する |
| サウナ室を出るとき | 勢いよく立たず、座ったまま一呼吸おいてから立つ。段差や濡れた床では手すりを使う | 立ち上がりの血流の変化と、濡れた床での転倒を避ける |
| 水風呂 | かけ水で体を慣らし、足先から入る。水温と時間は無理のない範囲にし、苦しくなる前に出る | 急な温度変化は、心拍や血圧に負担をかけることがある |
| 休憩 | 体を拭いて座り、すぐに休む。外気浴のコツのとおり、立ち上がるときはゆっくり | 休憩の終わりの立ち上がりが、ふらつきの起きやすい場面 |
| セットの間 | 水分をこまめに取る。続けて何セットもせず、疲れを感じたらやめる | 汗で失った水分が戻らないまま重ねると、脱水が進みやすい |
よくある失敗パターン
気分が悪くなる場面には、パターンがあります。自分に当てはまるものがないか確認してみてください。
- 「あと1分」を繰り返す: 時間を決めたのに、つい延ばす。出たいと思った時点が、出る合図です
- 前のセットのだるさを無視して次へ: 2セット目以降は、1セット目より体の余裕が減っています。セット数より、その時点の体調で決めます
- サウナ室を出て、すぐ水風呂へ急ぐ: 立ち上がりのふらつきと、急な冷えが重なります。一呼吸おいてからにします
- 水風呂に長くいる: 「ととのう」ために我慢して入り続けると、冷えすぎて動悸やしびれにつながることがあります
- 外気浴でうたた寝をして、急に起き上がる: 寝起きの立ちくらみは起きやすいので、起きたら座って少し待ちます
- 空腹や満腹のまま入る: 食事のタイミングは人によって合う合わないがあります。違和感が出たら、次回は間隔を調整します
- お酒を飲んだあとに入る: 飲酒後は避けるのが基本です。「少しなら」と自己判断しないようにします
入る前のチェックリスト(ひとつでも当てはまれば、今日は見送る選択を)
- 昨夜の睡眠が極端に短い、強い疲労感がある
- 発熱、風邪の症状、下痢や嘔吐がある
- 飲酒した、または二日酔いの感覚が残っている
- 水分をほとんど取っていない、トイレの回数が少なく尿の色が濃い
- 食事の直後、または長時間何も食べていない
- 服薬中で、サウナの利用が可能かどうか確認していない
- 心臓や血圧、その他の持病があり、医師に利用の可否を聞いていない
持病のある方、妊娠中の方、服薬中の方は、サウナの利用前に医師へ相談してください。「以前は平気だった」という経験は、その日の体調によって当てはまらなくなることがあります。
症状が落ち着いたあと、受診を考える目安
- 休んで一度落ち着いても、めまいや動悸が繰り返し出る
- 初めて意識が遠のいた、倒れた、頭を打った
- 胸の違和感や息苦しさが後から出てきた
- 数日たっても、だるさ、頭痛、ふらつきが続く
こうした場合は、医療機関に相談してください。受診の際は、いつ、どのくらいサウナに入ったか、飲酒や服薬の有無、症状の出方を伝えると、説明しやすくなります。
また、一度でも気分が悪くなった日は、その日はもう入らず、水分と休息を優先します。次に入る日も、いつもより短い時間から、基本の流れに戻って慎重に始めるのが無難です。自分がどんな熱さや水風呂の冷たさで負担を感じやすいかを知るには、SaunaBuildの好み診断が、熱さ・水風呂・外気浴などの好みを整理する手がかりになります。
よくある質問
気分が悪くなったとき、水風呂で冷やせば治りますか?
いきなり水風呂に入るのは、体に負担がかかることがあり、ふらつきがある状態では転倒の危険もあります。まず涼しい場所で座るか横になり、人に知らせます。落ち着いてから、水分を少しずつ取ってください。
ひとりのときに気分が悪くなったら、どうすればよいですか?
動ける状態なら、手すりにつかまってゆっくり出て、スタッフに伝えます。動けないほどなら、非常ボタンを押すか、大きな声で助けを呼んでください。入る前に非常ボタンの位置を確認しておくと安心です。
サウナに慣れれば、気分が悪くなりませんか?
慣れても、体調が悪い日、飲酒後、睡眠不足の日などには起こりえます。慣れによる油断が、時間の延ばしすぎにつながることもあります。毎回、その日の体調で判断してください。
水分をたくさん取れば、めまいは防げますか?
水分補給は大切ですが、それだけで防げるとは言えません。睡眠、飲酒、食事、持病、時間の長さなど、複数の要素が関わります。持病があって水分量の制限を受けている方は、主治医に相談してください。
サウナ室で気分が悪くなったとき、周りの人は何をすればよいですか?
反応を確認し、スタッフを呼び、安全に動かせる場合は涼しい場所へ移します。反応がなく呼吸が普段どおりでない場合は、119番とAEDの手配、胸骨圧迫が必要になることがあります。施設の指示とスタッフの対応を優先してください。
参考・出典
- 消費者庁「サウナ浴での事故に注意 ― 体調に合わせて無理せず安全に ―」(2024年6月5日公表。事故情報データバンクの登録情報、2024年4月末日時点)
- 公益社団法人 日本サウナ・スパ協会(サウナ・スパの安全な利用に関する情報の参照先)
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